知らなかったわけじゃない。
自分のコード(なまえ)見ればだれだって分かる。

おれはさんにんめ。
さんばんめの斗機丸。

前のふたり―正確にはさんにん―はよく知っている。
おれの兄。

笑ってしまう。

そんながらくたに可愛がられて喜んでたおれ。
製作者がいじくり回して駄目にしてしまい、早々に見捨てられたそれ。

こわれたら新規作成。
ほんと単純だ。

単純な製作者はとりあえず時代のニーズに合わせて戦闘型におれを造った。
高機能な戦闘型のおれは戦場から引っ張りだこ。
製作者の手元には戻ってこなかった。
彼は地団駄踏んだがもう遅い。

おれは戦場で育ち、彼の望まない自我を身に着けた。
製作者の思い通りにならないおれ。
そんなモノに斗機丸の名を冠したくなかったんだろう。
彼はおれをこう呼んだ。

"野生化したそれ"

野生化でもなんでもいい。
あれにいじられまくって自我がズタズタになるよりよっぽど。
兄たちを哀れむつもりはないが、決してああはなりたくない。

刻ver.1.03。

おれのID。
なにを刻むんだか。
刻んでもその時は決して自分のものにはならず、
置いていかれることが確定してるだけ。

今そばにいる人たちもモノも、守るために戦っているこの国も。
それでもおれは斗機であり続けるのだろう。

なにを得ても、
 獲得せず
  流れるだけ見送り
   ただ笑う/涙する
    心得が壊れるまで
心壊れるまで。

それでも、
誰かに出会えるだろうか…?


斗機丸さんの零参の意味。
東京03だけじゃないと思うんですよね。
兄がふたり―正確にはさんにん―ってのは、
そのうちふたりはふたりでひとりみたいな存在なんです。
互いに補いあってようやく生きてるような。
この兄弟のMY設定はあんまり妄想ひどすぎて表に出せませんです
斗機丸、機王にとっての時。
それはやはり重かったのだろうか…?
仲間と出会って、何かが変わって、少しでも緩やかになってくれてれば。
そう望む。

妄想激しくてすんません


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